下が古い.上が新しい.間は他所

2009-02-08

隣の棟の某先生のダーウィン医学本を立ち読み.なんで立ち読みかって,そりゃ今日は日曜で生協の本屋が閉っているから.正直に言えば「ダーウィン医学」という名前は全然知らず,手に取り表紙をめくるまで警戒していたのは事実.と,安心と信頼の T 先生を引っ張り出しておきながらこう書くと色々と問題がありそうだが,研究してることがことだけに身についてしまった「『ダーウィン』とか『進化』とか安易に付けちゃうような新概念/新名称には条件反射的に警戒してしまう癖」が発現しただけ.内容はフツーに進化生物学.乱暴な要約をすると,医学の話というのは極端なことを言えばヒトにしか通用しない (もちろん実用上それでいい) のだけど,それを汎化してヒトを数多ある系統の一つとして見て考え直したら色々幸せになれるよ,ということ.一点気になったのは,ヒトもただの生物の一系統だから,という話で進めればよさそうなものを,1 万年前の (野生の) 性質を維持したままだから,と導入していたこと (立ち読みしただけなので,後でちゃんと確認しておく).ここだけ,進化心理学と同じ胡散臭さを感じてしまった.ま,この本においてはその後の論理に大して響かないのだが.