下が古い.上が新しい.間は他所

2011-02-23

omnis cellula e cellula という標語に反して人工細胞を作ることが出来てしまった場合,intelligent designer の存在を認めざるをえなくなるのかという問題.

2011-02-15

たまたま目に止まった形態学という言葉を冠する本 2 冊が,ともに,形態学は要素還元主義とは違い全体論的立場に立つもので云々と書いててのけぞった.だいたいこういうことを言うのは構造主義生物学者を標榜する何かと決まっていて,要素還元の行き着く先である分子生物学では説明できないことがあって,たとえば生物をミキサーにかけて形態を破壊するとそれは既に生物ではなくて…などと続くことになっている.形態を,たとえば標識点または標識線,標識面の集合だと考えるなら,間違いなくそれは濃度が 1 以上の集合 (より正確には位相空間) を扱っているのだが,複数要素を扱うことが非還元論的 (全体論的) かといえば決してそんなことはなく,形態という一属性だけに還元して扱っているに過ぎない.

2011-02-13

測る量は測る者が恣意的に決めなければならない,言い換えれば,測る者が恣意的に決めた量しか測られることはない (おそらくこれが Rudwick のいう paradigm approach が意味するものなのだと解釈される)

新たなものを作るということは,既にあるものとは違うものを作るということであり,測ることができる量で比べられるようなものが作られる.つまり,測る量は設計者により決められている (設計者の意図に反してその他の量を測ってもよい).一方,既にあるものを比べる場合,どの量を比べるべきかは自明ではない.つまり,測る者が測る量を決めなくてはならない.もちろん前者の場合にも,設計者の意図が不明であれば何を測るかを測る者が決めなければならない.結局,どちらの場合にも最終的には何を測るかを測る者が恣意的に決めるものという点で共通しており,その一方で前者の場合には設計者の助言があるが後者にはないという点が異なる.

2011-02-13T04:41について,測る作業そのものは同じである.おそらく,何を測るかを決める手続きに違いがある.

あるものを測ることとなかったものをつくって測ることは同じことのように見える.

2011-02-12

いつぞやの,化石の産出地点を地図にプロットすれば生物地理の話になるのか問題,あるいは柱状図にプロットすれば進化の話になるのか問題について.あくまでも比喩として,小説に出てくる人物の名前だけを抽出しその順序や間隔を保持したまま並べたデータから元の物語を復元できるかといえば,そんなことはない.おそらく,そういうこと.

2011-02-04

その前に,まず,集合なのか.

考古学という言葉を字義通りに解釈するなら古生物学は考古学の部分なわけだが,それが真部分集合なのか,そうとは限らないのかは考えておいたほうがいい.部分集合ではないというのなら,それらが排他的なのかどうかを考える必要があるだろう.