下が古い.上が新しい.間は他所

2009-03-02

一晩ほど web 情報のみに基づいて心理学って何やってんの?ってことを妄想.個人的にいちばんとっかかりやすかったのは機能主義的な心理学ってやつ.とにかく「心理」とか「意識」とかよくわかんないから,とりあえずそれを「状態」扱いにして,環境や入力に応じてどんな出力があるかを色々試してみよう,ってことらしい.つまり,環境も入力も同じなのに出力が違えばそれは心理の違いによるものだ,という発想.で,そのときの脳の「状態」を fMRI 使って直接見てやろうってのが最近の流行り.この心理を状態として持つ関数的な何か (閉包) ってのは,複数の閉包の合成と見なすことができて,個々の閉包を「心のモジュール」と称するわけだ.このモジュールと脳神経系のサブセットが一対一対応するかは不明ということになっていて (というか,あれだけ複雑で冗長性の高そうなネットワークにおいて,厳密に一対一対応である必要はこれっぽっちもない),そこを勘違いした生気論的何かが蔓延っているらしい.ともかく,一見複雑な心理という状態を持つ何かは,実は離散的な細かいものの合成であって,しかも全てが同時に獲得される必要はなさそうというのが肝.故に,それを形質として系統解析ができるんじゃね?というのが進化心理学 (もちろん,他の系統の生物の心理と比較せずに系統解析とか笑止).そういう意味で,いわゆる "ポップ進化心理学" ってのは極めて創造論的.