下が古い.上が新しい.間は他所

2010-11-01

マスメディアは A 層を対象にしているメディアなのだから,その程度の話をしさえすればいいし,C 層と対話できるレベルの話をする必要もないし,A 層を C 層に変えるような「教育的」配慮なんてものをする必要もない(もちろんこれまでの話の通り,A 層はそうそう C 層に変わるようなものではない).問題は,C 層はマスメディアで流れている A 層向けの荒唐無稽な話を訂正するような発言を A 層に向けてするべきか,するべきだというのならば,それはどのように行うのがよいか,という点である.もちろん,C 層はそんなことに時間を割いてないで突っ走っててください,というのもひとつの答えなのだけど,残念ながら「説明責任」という言葉を都合よく解釈して A 層への「還元」が要求されていたりもする.そういう理由で行われているのが,いわゆるサイエンスカフェとかなんとか呼ばれるものなのだけど,自分の経験では,その場に現れるのは非職業科学者とでもいうべき C 層だったり,あるいはそういうところに出入りすることをステータスシンボルとする A ないし B 層だったり,要するにあれは決して A 層向けのものではないと思ってる.そういうわけで,この辺のターゲットに関する勘違いが,いわゆるサイエンスコミュニケーションに (笑) をつけたくなる理由の一つでもある.そういう A 層に向けての活動を大義名分とする人々は,いかに効率的に A 層に呼びかける方法はないものかと探していたりするのだけど,それは結局マスメディアの再発明にしかならないだろうという点は重要だと思う.また,ごく狭い観測範囲では,サイエンスコミュニケーション (笑) の人々というのは,現状のマスメディアを動かす人々が A 層向けに荒唐無稽なことをいう A 層から構成されているとでも思っているのか,C 層によるマスメディアならば荒唐無稽なことを垂れ流すことはないだろうという荒唐無稽な希望的観測に満ちているように見えることがあり,その辺がますます信用ならない.

archive