下が古い.上が新しい.間は他所

2008-04-16

もう一つ,この本のイイところというのは,地層や生痕化石を扱っていること.生の Zoophycos とか Nereites の写真とか,ホント素晴らしい.と,若干マニアックなことも書いてはみるが,要するに堆積物として保存された過去の「変」なモノが,現在の普通の現象と等価であることを示してくれているということ.逆にそれ (つまり斉一説) さえ認めてしまえば,深海探査機で表面くらいしか観察出来ないナマモノを,岩石としてあらゆる角度とあらゆる解像度で観察できるということを意味したりもする.これが地質学/古生物学の重要性の一つだったりするわけで,それを一般書で示されたというのもコッチ側の人間にとって嬉しいこと.ところで,今回は深海だったからアレなのだが,これが浅海の話だと大桑層の話になるんだろーか,とかなんとか.禁則事項?